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MILANO‘S REVIEW

MILANO‘S REVIEW

『崎谷はるひ』作品1

崎谷はるひ 作品


■ミルククラウンシリーズ(角川ルビー文庫 イラスト:高久尚子)

高校生の希(ノゾム)君と、10歳年上の若手サックスプレイヤー、高遠さんの、
タイトル通り、優し~~~くて気だるいお話です。

きれいでかわいい男の子希クンは、10歳の頃まで男女混声グループのアイドルでした。
でも、声変わりや、他の要員でグループを干され、
父親は元から無関心だったのに加え、
母親にまで見放されて、一時は人間不信で声が出なくなる程だったのでした。

そんな希に手をさしのべてくれたのが、父の弟伶ニ
叔父さんというよりは『きれいなお兄さん』とでも言えるような彼は
希を暖かく見守り、少しずつ癒してくれたのでした。

そんな、優しい玲二と一緒にすんで3年…


■『ミルククラウンのためいき』
だいぶ、人にも慣れてきた希は、叔父の玲二がフロアチーフをしているジャズバーで、バイトをすることになりました。
そこで、希は、時々ライブをしているサックスの音色に引かれます。
そして、めずらしくその演奏者にも憧れるようになっていました。

身長190近い高遠は、繊細な玲二や正統派2枚目の店長の義一とはまた違った意味でのハンサムで、希以上に無口。
でもその技術や態度に、希は
「あんな大人になりたい」と憧憬をいだき
バイトのシフトもライブの日に合わせてもらうほどなのでした。

でもある夜、そんな高遠が、女性とホテルから出てくるところを見て
希は大ショック。
しかも、希に気付いた高遠は、それまで投げやりだった女性への態度を一変させ、わざと熱烈なキスシーンを披露して、希を挑発するのでした。

希は動揺の極地!
なんとか頑張って次の日もバイトに行ったのだけど
そこで、高遠が近づいてきて…

「キャー!!!vvv」

別に~、普通のBL小説なんだから、驚くようなことはしてないんだけど
(既に常識がヘン?KISSくらい普通だよね。多分)
でも、な~~~んか、高遠さんがエロくて凄~~くイイんです~~~。

希クンは、結構メソメソっ子なんですけど、可愛いいし、
バイトの時は髪をオールバックにしてクールな子の振りをして、
年をごまかしているらしい
ってトコロも壷です。
『ギャルソンエプロンを細腰に巻いて~~』ですよ!vvv

ちなみに、店長の義一とチーフの玲二
(またこの2人が優しくってイイノヨ~~~)
が探偵業で不在の時は
友人の高遠さんまで、チーフ代理に入ってでギャルソン姿なのですよ。
(萌え萌え大爆発!!!鼻血大噴火~~!!)

あああ…

私もこのジャスバーに行ってみたいです!


■『ミルククラウンのゆううつ』
希は夏休みにちょっと期待していたのに
ツアーのバックバンドの仕事に行ってしまった高遠さん。
しかも、希が元いたグループ『アンバランス』のバックなんて!!と希はショック。

でも、バイトを沢山入れて、自分から電話なんてしないで我慢していたのに
高遠さんってば、アンバランスの奈摘(=希のかつての仲間)と
深夜のホテルでの密会写真を撮られてた。

希は消沈し、叔父バカの玲二も切れて、怒りまくってるのに
説明もないまま、高遠さんってば
今度はジャズバーにまで、アンバランスのメンバー(菜摘と柚)を連れてきた。
高遠さんにベッタリくっついてる菜摘。不機嫌そうな高遠さん。
一体何が起こってるの????


はい~。今回、ちょっと可哀想な希クンなのですが
自分からはナーんにも問いただすことが出来ていません。
それは、昔、両親に「何を言っても無駄だ」と思ったせいかもしれませんし
「遊びだってわかってたんだから聞けない」
(まーだこんなこと言ってます。そのへんの女子より純です)
のかもしれません。カワイイなぁ。

でもその前に

説明しとけよ!高遠!!

ってとこで、私は怒るのですが…。イロイロ、スクープやら特ダネやらが(同じ?)がからんでいたのか、
はたまた、高遠がサドだからなのかわかりませんが
希と玲二、お疲れ様です。
特に、玲二さん、凄~~くイイお兄さんです。
美しいし。優しいし。(うっとり)

一応、後で(次の巻でも)高遠も深く反省しているので
私的にはいいですが。(甘いなオレも)

でも、つらくても頑張ってバイトしてるところとか
バイトしつつ、宿題をちゃんとやってるところとか
主人公ががんばってるところは好き。
(『フジミ』の悠季を見ていてもそうなんだけどね)

だからと言って自分ががんばるわけではないのですが…笑(言わなくてもわかってる?)

そして、後半に
事の顛末や
何故、高遠が希を欲しがるのか等
これまで不明だったことが、沢山わかって読者もすっきり。
希クンと高遠さんも盛り上がってスッキリ。
「…υ」

いや、それがね、ここへ来て、高遠さんが、フジミの圭クンとどっちがどっちって言うくらい絶○かも~~~ってくらい凄かったんですよ。
「これってこんなハードなBLだったっけ?」っと見方が少々変わったワタシです。
でも、それだって、後で思えば、「これって序の口だったのね~~」ってことでした。


「…」

希クン!がんばれ~~~!!


■『ミルククラウンのとまどい』

大分、高遠さんとの関係にも自信がついて、「自分は恋人だ」と思えるくらいになっている希。
こんどはちょっと、高遠さんが不安定な感じなのだけど、何も聞かず、ただ
何でも許して、側にいてあげています。

高遠さんって…鬼畜~までは行かないけど、結構アレかも…(~~;)

そんなこと言ったら、希だって…υ


ともあれ
希自信も、両親が離婚することになり
北海道に行く父か、東京の母と暮らす様に言われて
進路に迷うのでした。

今回、2人とも、現実逃避するような形で、
店長の義一がいうところの『愛欲に溺れる』時期があるのですが

この人が描くと汚くなくて

けっこうエッチだとは思うのに、スーっと入って来るのはなぜ??
と思ってしまいました。
(オレが汚れすぎたのかなぁ。でも確かにアレやアレよりはずっと軽いし)

とにかく、親に対してきちんと物が言えるようになった希くんに拍手。
玲二や義一の優しさにも気付き、成長しています。

えらいぞ~!希!!

で、アメリカに行くという高遠さんから鍵をあずかって
健気にまた待つのですよね~。
今回は、苦しいシーンは省略されてますから、読者もあまり寂しがらずにすみますが。

ワタシはお気に入りの「義一と玲二」を、凡人の希の父に非難されて怒りました。
(一日一回怒ってる、血の気の多い女たい!!ワタシは!!)

つかこの2人もメチャ好きです。
外伝とか、出ないかな~。

そうそう、最後に、高遠サイドからの話もついていて、
実は高遠が希にメロメロなのがよ~~くわかって、微笑ましいです。


■『ミルククラウンのくちびる』

高遠さんがアメリカから帰って来て、一段落。
希のほうは受験体制に入り、バイトよりも学校や予備校の方比重が移っている様子。
自然、学校や予備校で時間をともにする『うっちー』の話題が多くなるのだけど
高遠は彼にも嫉妬している様子です。
そんな高遠が可愛くもあり「仕方ないじゃん」とも思う、希とワタシ達(笑)

でも、高遠が、アメリカ在住の女性シンガー唯川真帆のライブで演奏することになり、真帆とからんでギグる姿にショックを受ける。
(ショックなのも分かるけど、やっぱりしょうがないよなーと思うワタシ。笑)

希クンが、ピュアなのもわかるけど、そうやって、ショックを受けては高遠さんに「無骨ながらも」フォローされて、強い人になっていくんだろうな~
と、これからが予想されるお話でした。

でも、もう少し自分で『どっかが強くあって欲しい』というのがワタシの希望かな???

一応この2人のお話はこれで終わりだそうです。
事件でもない限り、こうして続いていくのでしょうから、コレ以上は書けないのかもね。
希の大学時代とか、これからのバイトの様子とか、知りたい気もしますが。

今後は、叔父サンである「玲ちゃん」と店長「義一」のカップル話を書くそうです。そっちも楽しみ。

あと、早くCDでも聞いてみたいです~~~。
高遠さんを誰がやるのかな


その他崎谷さん作品
『ハチミツ浸透圧』

『目を閉じればいつかの海』
『耳をすませばかすかな海』

純情にもほどがある



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